ストーリー

王子への愛を胸に、美しくも哀しい結末を迎えるアンデルセンの人魚姫。
しかしこの物語の主人公である彼女は、美しい泡になることはありませんでした。何故なら若かりし彼女は、我が身可愛さに王子を短剣で刺し、人魚の姿に戻っていたからです。

数十年の時が流れ、人魚姫はいつしか人間の姿を手に入れていました。
しかし彼女は過去に押し潰され、人間と関わることも、人魚の世界に身を置くことも受け入れずに過ごしていたのでした。そして、物語が再び動き出す日が来ます。

それはとある孤島でした。

彼女は溺れた王子を抱えた若い人魚を目撃します。その姿にいつしかの自分を重ね合わせた彼女は、思わずその手助けをしてしまいます。王子に恋をしている様子の若い人魚。
彼女は、どうにかその恋路を遂げさせてあげたいと思いました。

しかし、王子の暖かな眼差しは、
紛れもなく彼女自身へ向けられていたのでした。

再び揺れ動く、彼女の心。
かつて思い焦がれた悲願が数十年の時を超え、
彼女を迎えに来ているようでした。

「あの時と同じ顔で、同じ声で、同じ暖かさで、
  あなたは私に微笑みかけるのですね。」

若い人魚の恋路を助けることこそが、
彼女の願うハッピーエンドのはずでした。しかし・・・

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